建築

『立川町多目的施設』お披露目会

一昨日は『立川町多目的施設』の引渡しに先立って、建築の“お披露目会”に赴いてまいりました。

周囲は幹線道路、鉄道の高架、高圧線の鉄塔、アパートなど、子供の教育環境としては決して良好とは云えない立地条件の中で、視界や音を遮りつつ、いかに外部環境に向かって開けるのかが設計における最大のテーマでした。

建築外周は極力開口部を設けず周辺環境と切り離して、コの字型プランの中心に広大な中庭を設けて視界を広げ、内外一体的な“回遊性”を持たせた計画としました。

中庭は造りこみ過ぎなく、広い芝庭に井戸水を使った小川を流し、シンボルツリーを設けたシンプルな構成で、使い方を限定しない使い手の創造に任せた造り。
走り回れるほど広くとった廊下と木製建具、土舗装のテラス、中庭の関係性は自然と馴染んでいて、見学に来ていた子供たちも想像した通り楽しそうに走り回っていました。

この学園の理事長が昔から仰っている「子供の居場所を造りたい。」という想いは、伸びやかな発想と探求心の発露になっていると思いますが、それをこの施設が補うことが出来れば幸せなことこの上ございませんね。