コンセプト
居心地良く、心穏やかになる建築。
人が本来還るべき空間を造りたい、という想いで設計しています。
それを表現するための私なりのコンセプトです。
自然と共生する
人間の生活には自然の要素(太陽光、風、緑など)が、
身近で寄り添うように感じられることが大切だと思っています。
それぞれの土地や風土に即した自然をいかに建築と調和させて
住空間に取り込めるかを考えています。
街並みとの調和
建築の周囲には街並みを形成するスケール、色、素材が存在します。
街並みに対して調和するように、主張しすぎないデザインを心がけています。
慎ましさの中にも凛とした品格を感じられるような建築を表現したいと思っています。
文化・伝統工法の継承
現代の住宅のほとんどは、グローバリゼーションを基本とした画一的な建築が立ち並んでいます。
我々は地域に根差した文化、風土、伝統的な工法、職人の技術、
施主の個性を活かした建築が、実りある住空間に繋がると信じています。
地球規模で考える建築
鉄やコンクリートの“硬くて強い”素材より、木や土、紙など自然に還る、
“柔らかくて儚い”素材に美意識を感じます。
建築がいずれ役目を終えるとき、その素材が再利用、あるいは土に戻り、
自然のサイクルと同調することが理想だと考えています。
CO2排出が少ない建築
木を植えてから柱や梁の建築材料になるまで最低50年かかります。
建築の寿命も50年以上保つことで、
自然のライフサイクルと建築のライフサイクルが揃います。
CO2排出の少ない素材の選定と、
長寿命に耐えうる構造を提案することが我々の使命だと思っています。
開口部の取り方
窓は設ける方位、大きさ、位置、高さによって印象や性質の異なる自然光を享受します。
どのような開口部を設けることが快適かつ静穏な空間になるのか、
また気流と熱負荷のコントロールが設備に頼りすぎない健康的な住環境になるのか、
注意深く思考しています。
木材へのこだわり
化学物質を含まない天然の木材を使うことは健康的な住環境に繋がります。
1年を通しての寒暖差が激しく、厳しい自然環境で育った山陰の木材は密実で耐久性に優れています。
地元の良材を扱う製材業との連携により、市場価格よりリーズナブルに、
かつ住空間に合わせた木材を選定して設計に取り入れています。
優秀な職人とのパートナーシップ
温度や湿度で伸縮する自然素材を扱うには、知識と技術を有する職人との連携が必要です。
大工、瓦、板金、左官、木製建具、家具、造園、
それぞれ専門分野のスペシャリストとパートナーシップを保つことで、
確かな技術と責任あるアフターフォローを保証します。
照明・家具・造園の提案
しっかりとデザインされた照明や、体に馴染む品質の高い家具は日々の生活を豊かにし、
考え抜かれた造園は自然の生命力を感じさせてくれます。
建物だけでなくそれに見合った照明・家具・造園を提案し、
全体として統一感のある美しい住空間が整うことを目指しています。
情報公開と自己決定
充分な説明・対話を元に、クライアントに意思決定していただくよう心がけています。
施主の人格や要望、予算など様々な条件から、最適と思われる『環境』を提案いたします。