素材

『丸山町の家』石積み工事

昨日は倉吉『丸山町の家』の現場へ赴いてまいりました。100㎡の床面積を有するLDKでは中央に石壁を設けて、その周りにTV台、薪ストーブ、電子ピアノを配置して、多目的かつ回遊性を持たせたプランニングとしています。厚み150㎜、高さ1.94mの石壁は島根県温泉津町で採掘される『福光石』。独特の淡い青緑色をした凝灰岩は1500~1600万年前の火山活動の際に噴出した火山灰や火山礫が海底に堆積・固結してできた岩石です。石の割り付けを806㎜×330㎜と出来得る限り大きくして“目地なし”で表現。重さが80kgになる石はレッカーで吊り上げ、タイル職人が石を削りながらミリ単位のレベル調整をして見事に組み上げてくださいました。下部は基礎、上部は大梁でボルトを緊結する納まりとして、安全性を高めています。設計のプラン段階より採掘場を訪れて、石材店やタイル職人、基礎業者、プレカットとも協議を重ねてきただけに、イメージ以上の出来栄えに感激もひとしおでした。