




土地の候補検討から現設計まで足掛け2年の歳月を経て、発表になった『クラーク中高一貫校計画』。
今朝の新聞の一面を飾っていました。
この計画の大きなテーマの一つとして、゛木造建築であること゛。
世界規模のエネルギー問題として、『カーボンニュートラル』(温室効果ガスの排出量と吸収量をプラスマイナスゼロにすること)を目標とした取り組みが建築業界でも叫ばれている中、大規模建築の木造化を図るべく、社会機運が高まっています。
それに加えて鳥取県は豊かな森林を持つ地域で良材が入手しやすく、地場木材を積極的に使って生産・流通コストを抑えられる利点もあります。
学校の特性上、心理・情緒面で不安定な学生が多い中、木素材による鎮静作用、集中力・作業効率の高まりを期待しつつ、木造を通したエコスクールを実践して、環境・エネルギー問題、地球温暖化の学びを教科カリキュラムとして取り組んで行きたいものです。
敷地は中心市街地と中山間地との間に位置する閑静な文教地区であり、周辺は芝生化されたリクリエーションスペースや、湖山池の豊かな自然景観が隣接する景勝地でもあるので、高さを抑えた連続した切妻屋根の平屋建てを形成することで、周囲の豊かな自然環境に馴染み、この敷地特有の強風への影響を低減できるフォルムとしました。
塩分を含んだ湖山池の影響を勘案して、耐塩害に強い山陰伝統の石州瓦(屋根)、左官材(外壁)を用いて地域に馴染んだ建築景観としています。
建築内容は今後追々伝えさせていただきますね。

