『上道の家』では、樹齢100年を軽く超える大山杉を使った子供机が納品されました。
クライアントとは一緒に大山へ木材選定に行きましたので、こうやって家具として使われていく姿を見るのは感慨深いものです。
一般的に柔らかい肌目の杉を家具で、しかも耐久性の必要なデスクで使用するにはある意味タブーなのですが、密実な大山の木目であればあり得るんだな、と感心しました。
家具のデザイン・製作は米子市の『足立商店』。
重厚な無垢の一枚板は、素材自体の個性が強いがゆえにデザインしづらいものですが、絶妙なバランス感覚で大山杉の迫力と作家性を両立させています。
天板と片側の脚は同じ板を使って木目を揃えてシームレスな表情に対して、片側は細いフレームで構成し、重厚さと軽快感を兼ね合わせたデザインが特徴です。
3人の子供さんがそれぞれ1台づつ使って、役目を終えたときには座卓として再利用しようかと思案されているクライアントの想像力もなかなかのものですね。